人間が125歳を超えることは、ほぼ不可能について
科学誌『Nature』に新たに発表された論文によると、人の寿命は生まれつき、122歳ころまでに制限されているらしい。将来的に125歳を超えて生きられる可能性は、1万分の1に満たないという。研究チームはまず、遺伝学や薬理学によって寿命が柔軟に変化することを示すモデル生物の研究と、人の寿命に限界はないという主張に注目した。さらに、1860年代の101歳から、1890年代の108歳へと最高年齢が上昇したことを示すスウェーデンの寿命データを取り上げた。
研究チームは、ヒューマン・モータリティー・データベース(HMD)のデータを利用して、これらの研究結果を検証した。過去数十年間の寿命の変化を調べたところ、1980年ころを境に、死亡率の水準が横ばいになっていることがわかった。データベースの対象国41カ国のうち88パーセントで、こうした傾向が見られた。
研究チームは、最高年齢の推移を調べるため、国際寿命データベース(International Database on Longevity:IDL)の記録を利用して、フランス、日本、英国、米国の各年の最高死亡年齢をグラフ化した。このグラフから、最高死亡年齢は1970~90年代の間に急激に上昇したが、1995年ころに頭打ちになったことがわかった。
2023年01月31日 07:11